社青同中央委員会は昨年の第39回定期全国大会以降、委員長を選出できない
状態が続き、事実上の非専従での中央委員会体制のなかで、さまざまな困難に
直面しています。それは単なる組織運営上の問題ではなく、全国社青同に結集
する同志が委員会討論を通じて「まなぶ」という目的をどのように果たすかと
いう根本的な問いかけであり、「社青同とは何をするところか」「社青同でま
なぶとはどういうことか」という課題に向き合う1年間でした。その中で、非
専従の同志からはこれまで専従が担っていた任務を果たす自信がないという不
安や動揺の声があったのも事実です。
本臨時大会では中央同盟費の見直しと専従配置基金の廃止を提起しました。
討論では、資本の搾取強化・合理化により多忙化する職場、組織率が低下し、
「コロナ禍」を経て大きな見直しが迫られる労働組合運動のぶつかりを背景
に、「学習と交流の受け皿となる班・支部の集まりをつくりきれない」「青年
との接点がなく、加盟の呼びかけが難しい」という声がありました。一方で、
「先輩たちが実践していた仲間の思いに寄り添う議論を若い同志に引き継ぎた
い」と地本の再建に汗をかき、仲間への加盟の呼びかけを機に「組織される側
から組織する側」に成長するための討論を始めたという組織建設に向けた実践
と課題の報告がありました。
加盟の呼びかけを受けて新たに社青同の隊列に加わった若い同志たちから
は、「合理化による労災や、退職者が続出する職場は許せない。社青同の仲間
との学習と討論を通じて独占資本の合理化攻撃に対抗する運動を組織する必要
を確信した」「物事を別の角度から見たり、事象の背景を明らかにするような
討論に魅力を感じて加盟した。今までの私になかった視点が持てたり、意見を
出しやすい環境が救いになる」とそれぞれ報告がありました。青年共闘運動で
は「全国青年団結集会を受け入れ、組織強化を図りたい」という決意を受けま
した。
職場では人員不足や過重労働で余裕のない働き方を強いられ、物価高騰・燃
料費高騰で生活が苦しいなかであっても、労働組合に結集して賃上げを求める
ような動きは多くありません。しかし、資本主義的な常識にとらわれたり、働
き方や雇用・賃金形態から生じる分断を乗り越え、職場で苦しんでいる青年、
社会主義に興味を持つ青年とつながり、組織するには、科学的社会主義の思想
を身につけ、全国の仲間とまなび合う中央委員会と班・支部・地本での往復討
論、中央機関紙『青年の声』を通じた情勢の共有が必要です。
社青同の同志が仲間とともにたたかいながら科学的社会主義の思想を身につ
け、成長するには、職場生産点から離れ、賃労働と資本の生産関係から解放さ
れることによって作り出される諸条件の下で、「古典・資本・仲間にまなぶ」
という同盟員の任務を先頭に立って進める専従の配置が不可欠です。そして、
職場に配置された同盟員と専従がともにまなび、ともに成長できる組織活動の
実践が不可欠です。1年間、全国の地本で社青同と専従配置の必要性について
討論を継続しました。複数の地本から「全国社青同と中央機関紙が絶対に必
要、そのために本部への専従配置を決意した」「青年労働者にとって社青同の
組織が必要であると同時に、専従配置も必要」との見解が示され、具体的前進
が見られました。
今臨時大会で確認した青年労働者の資本主義社会への疑問や不満、社会主義
への関心や支持の高まりを認め合い、青年共闘運動・機関紙活動と班・支部で
の組織活動を強化し、地域・職場で青年とのつながりを強化しましょう。
社青同第40回臨時全国大会宣言
2023年10月20日、21日に東京で開催された社青同第40回臨時全国大会の宣言。
出典は『青年の声』No2539号(2023年11月6日)。大会終了後、21日から22日
にかけて全国交流集会が開催された。