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社青同第28回大会宣言
 
 
 
 

 2000年10月20〜22日、東京・ホテル浦島で開催された社青同第28回大会の宣言。出典は『青年の声』No1883号(2000年11月6日)
 独占資本が生き残りをかけて展開する合理化運動は、官・民問わずに全ての職場を競争の渦中に投げ入れている。大規模となった生産力をもてあました独占資本は、さらなる合理配運動を繰り返す以外に自らの矛盾の打開の道を持っていない。労働者の生活は切りつめられ、その雇用は不安定性を増大させている。
 
 これに対する今日の労働運動は、不況・赤字をてこに、規制緩和、行政改革こそが日本の将来に不可欠であるかのように宣伝されているなかで、反撃に向けた大きな闘いを構築することかできずに'苦闘を強いられている。
 
 労働運動はかつての高揚からその停滞を余儀なくされて久しい年月を迎えている。資本の支配が貫徹するなかで、労働者間の対立、あるいは労働者一人ひとりの自己解決の姿が私たちの眼前にある。闘いの団結はは職場段階から切り崩されている。
 
 社青同第二十八回全国大会は、このような重苦しい困難な情勢のなかでの開催となった。本日まで三日間、真摯な討議を経て間もなく終了しようとしている。
 
 私たちは九十七年大会以降「仲間と結びつく主体性の確立」の討論に集中してきた。それは、資本の攻撃のなかで後退を余儀なくされる労働運動の再生を、私たち自身の職場の団結の再生に求めたからに他ならない。
 
 大会では、仲間との討論を通した実践を追求して、組織・機関紙拡大に結実した報告が持ち寄られた。「残業を辞めよう」「年休を取ろう」と呼びかけても振り向かない仲間に、「労働者根性がない」と捉えていた同志も、「住民や業者にきちんと対応できていない現実への不満」と「大変な実態」を同時に抱えていることを知り、団結の対象とは思えなかった仲間に学んだと報告した。
 
 組合の人員要求闘争の場で当局に向かって激しく仲間が口を開く姿を見て、「正しい要求、間違った要求というのを押しつけるのではなく、出される声にどういう背景かあるのかつかむことか大切てある」とその教訓か報告された。
 
 仲間の不満の声は、私たち自身の日頃の働き方と決して遠いところにあるのではないことも、力強く報告された。
 
 また、私たち自身か苦悩しているからこそ、仲間の思いに向かわざるをえない情勢にあることも報告された。仲間との対立や反目のもとで、苦悩しながら働き、運動の課題を模索している現状も率直に出された。
 
 大会は、地方専従者援助の拡充を柱にした臨時徴収と、『青年の声』月三回発行から月二回発行体制の移行を決定した。これらは、私たちか古典・資本・仲間に学びながら、機関紙を拡大し、青年を組織していく、そのための闘争体制の維持と闘争費の確保を見据えた、困難な現状のなかでの決定であった。
 
 この決定は、残念ながら満場一致で確認されたわけではない。しかし、その受け止めや意見の違いはありながらも、眼前に現れている組織・機関紙の減少という後退の認識から、全体の前進に向かって私たちの未来を闘いとっていくという基本的立場は共通である。青年運動の末来を全力でかちとっていくために、奮闘を決意していくものである。
 
 困難で重苦しく見える眼前の職場の出来事を、一人ひとりの頭の中に閉じ込め、とどめておくのではなく、発信されている仲間の言葉を受け止め、我々自身の思いを発信し、お互いの結びつきを強めていくことが求められている。
 
 そのためにも各地の委員会活動を強めていこう。職場・地域のあらゆる戦線における取り組みで得た教訓を報告し合い、集約し、学びあっていこう。青年の学習・交流を無数に組織していこう。そしてその力で、『青年の声』拡大を、社青同組織建設を、全国各地から、全力をあげてかちとっていこうではありませんか。
 
 「科学的社会主義を学び、闘い、青年を組織していこう」。このスローガンを、支部・班活動の基本的方向のなかに、一人ひとりの日常活動のなかに活かし、古典・資本・仲間に学ぶ、生き生きとした青年同盟の姿を再生していこう。
 
 二十一世紀の強大な社青同建設に向けた決意を、結成四〇周年記念大会である、第二十八回定期大会の名において、ここに宣言し、大会宣言といたします。
 
二〇〇〇年十月二十二日
日本社会主義青年同盟第二十八回定期大会