社青同第二十六回大会宣言
出典は『青年の声』第1762号(1997年6月9日)。
国内外で生き残りをかけて繰り広げられる資本の競争は、体制的合理化として全社会を激しい競争へと組織してきた。とりわけこの二十年に及ぶ技術革新合理化は労働条件、作業環境、人間関係など私たちを取り巻く環境を一変させた。
労働者の「働き続け生き続ける」権利をこれまでになく奪い脅かしてきた。「より良い仕事をしたい」「与えられた仕事はこなす他ない」−こうした声や思いが不公平感を生み仲間同士の対立へと発展している職場。あるいは。同盟員でさえ、残業や休日出勤を拒否できない現実を前に、運動への展望を見失うことも少なくない。
このなかにあって私たち社青同は、奪われる生命と権利の実態から仲間を闘いへと組織し、その事実を通して数多くの教訓を学びあった。
大会では、仲間は変わること、闘い続けることは決して不可能でないことが実践的に報告された。不公平感や仲間の不満こそ、現実を変えようとする原動力であり、社会変革へと飛躍する。
同時に、大会に報告された現実は、その闘いを担いうる社費同の主体性の強化が避けて通れないことを改めて示した。
それは言うまでもなく、「古典・資本・仲間に学ぶ班・委員会活動」の中身、つまり、主体性の強化の中身が、あらゆる角度から検証されたことを意味しており、その議論をこれまでになく深め合うことができたと言える。
仲間のなかに現われる多様な不満・不公平感を捉え、そこから学びうる力。あらゆる場面で同志、仲間と本音が言える関係など、どれをとっても欠かすことのできない内容であり、この社会と闘い続ける上で不可欠な内容であった。
「運動への自信と確信を取り戻し、社青同建設への決意を固めあう」という今大会に与えられた最も主要な課題が、参加者全体のものとなったと確信する。労組青年部および青年の共闘運動の場においてその決意を実践していくことを確認しよう。
党問題の討論および決議は、党問題がまさに私たち自身の課題であり、反合理化闘争の実践を通して考え合う重要性を私たちに示した。それは、党の現実も運動全体の「後退」と無関係でないこと、つまり、私たちの運動への自信と確信のなかに党も存在するからである。
言うまでもなく、決議に示された認識および実践は、科学的社会主義を学ぶ青年同盟という組織にとって決して容易なものではない。しかし、学ぶ立場にある青年同盟であるからこそ、運動を通し、議論を通し、必ず成長できる。党閥題への議論をさらに深め合うことを確認しよう。
大会で決定された機関紙の月三回発行を含む次年度予算は、運動的にも組織的にもこれまでにない努力を私たちに求めたものであり、運動の前進に向けて避けて通ることのできない試練である。
しかし、大会で共有できた運動への確信はそれを乗り越えるだけの力が私たちのなかに存在していること、決して不可能ではないことを示している。
私たち社青同は、他に例を見ない、報告し、集約し、学び合う制度を持っている。それは、自らが成長できる場が常に保証されており、私たちの財産・優位性である。この優位性を最大限発揮し、あらゆる面で私たち自身が成長し合うことを確認しよう。
『青年の声』の拡大、』学習会の開催など、具体的な取り組みを改めて決意しよう。青年に大胆に加盟を呼びかけ、強大な社青同建設に邁進しよう。
右宣言する
一九九七年五月二十五日
日本社会主義青年同盟第二十六回定明全国大会