日本社会主義青年同盟第二十二回全国大会宣言
1988年10月8日〜10日に栃木県日光市で開催された社青同第22回大会の宣言
社青同第二十二回全国大会は、八九年総評解散という、かつてない経験のなかで、さまざまな困難を伴いながらも粘り強くたたかい続ける同志の報告にまなぴあい、成功裡のうちに終わることができた。
(一)
私たちは二年前の大会で 「労使共同宣言」を否決した国労修善寺大会に学び、反合理化闘争路線にもとづく生命と権利のたたかいを自らの持ち場で強めることを決意した。そして今大会では、この間の闘争をふまえ「だたかわなければ首も生命も守れない」ことがますます明らかにされた。
独占資本の攻撃は、国際競争力の強化・利潤確保のために合理化投資を増強し、労働者から徹底した搾取を強め、大量首切り・すさまじい生命の破壊をつくり出している。指名解雇を言いわたされ、一年半にわたり隔離されている国労清算事業団の同志からは、結婚もできず家庭をも破壊され、将来への不安のなかで.悩み苦しめられている実態とそのなかでの闘争が報告された。また多くの同志から、仕事に追われクモ膜下出血で死亡した仲間、配転に追いやられ自殺した仲間など、相次ぐ現職死亡の実態とその責任追及の努力が報告された。
そのどれもが、人間らしく働きつづけ生きつづけるためには資本とたたかうしかないことを明らかにした。
(二)
同時にこの間、こうした実態を前に、私たち同盟員自身の自己批判的総括が求められた.ともすれば仕事に流されていたり、抵抗しているつもりでも「体が悪くても働きつづけなければならない職場が放置されていた」という反省が出された。その中で「個人的な問題」としてかたづけられていた仲間の死にこだわり、家に足を運ぴ職場実態を調査するなかで「資本は人殺し」であることを改めて学んだという努力も強まっている。
また、ともすれば「孤立感」「恐怖感」のなかで、また仲間同士の競争・反目のなかで、「あいつは変わらない」ときめつけていた仲間も、すさまじい合理化のなかで「仕事で殺されたらたまらない」と口にし、抵抗に立ち上がっている変化も見えはじめた。
自らの自己批判的総括から、仲間の不満・抵抗にまなび、生命と権利の実態にふれながら、それを持ち寄った相互討論、職場からの反合理化闘争を強めよう。
(三)
また大会曰では、「労戦」問題を柱に社会党、労働運動・青年部運動強化について集中した討論が行われた。特にり“何をふまえて強化をするのか”という点について活発な報告がされた。
そのなかで明らかになったことは、この間の反行革・反合理化統一闘争を柱にした団結集会、青年共闘、平和友好祭運動、そして反核平和の火リレーを通じた“学習と交流”の力が、地区労青年部運動の強化、社会党・労働運動強化の原動力であるということである。
いま政府・独占資本の激しい合理化のなかで労働者は首を切られ、生命を破壊され、それを取り上げたたかう組織を求めている。八九年総評解散が決定されたいま、組織労働者の力を信じ、職場・地区から清算事業団闘争など具体的な闘争を包み広げ連帯しよう。当面する秋闘・89春闘勝利、そして企業をこえた学習と交流を今まで以上に強め、労組青年部、地区労青年部の強化、総評労働運動の継承・発展・強化に全力をあげよう。
(四)
私たちは同盟費百円値上げ討論をはじめ社青同の主体性・組織活動について真剣な討論をすることができた。資本との攻防のなかで、組織活動の停滞や同盟員自身の悩みや不安も共通して出された。
資本の分断攻撃のなかで同志間でも強調点の違いや意見の不一致も生まれやすい。矢つぎ早の資本の攻撃なだけに、目の前のことで精いっぱいで一企業内や地区内だけの視点におちいりやすい条件も生まれている。それだけに、資本・古典・仲間に学ぶ班活動、さらに社青同が第十二回大会以降積み上げてきた“報告し集約し学びあう”委員会制度の強化はいよいよ重要になっている。
また今日、階級矛盾の激化するなかで、いまの資本主義社会のしくみに矛盾を感じる仲間も増えている。大会でも数多く強調されたように、マルクス・レーニン主義の古典学習を強めよう。実態を科学的に見るためにも、現象から本質を見きわめるためにも、「学習
二、会議一」の割合で強化しよう。
大会での同盟費百円値上げの決定は、同盟員一人ひとりの“闘争宣言”である。組織活動、組織建設そのものを資本とのたたかいのなかで強めよう。総評解体、連合結成のように現象としての右傾化は進行しているものの、本質としての資本主義の矛盾は深化している。資本主義の「窮乏化」法則に確信をもち、仲間に闘争を呼びかけ、『青年の声』二〇%拡大、組織拡大一〇%拡大達成に全力をあげよう。
右宣言する。
一九八八年十月十日
日本社会主義青年同盟
第二十二回定期国田大会