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             日本社会主義青年同盟第20回定期全国大会宣言

*1984年10月26日〜28日に東京・江東公会堂で開催された社青同第20回大会の宣言。出典は『青年の声』No.1143(1984年11月12日)。
                                       
 私たちは、行革攻撃が真正面から全閤涌されているなかで、第二十回定期全国大会を開催し、たたかいの決意を固めあった。
 行革合理化は激しく労働者の一人ひとり、その組織に襲いかかってきた。資本は、どこでも暴力的・敵対的になり、同時に競争という資本主義の根本思想をふりかざして、労働者に思想の廃棄と団結の解体を迫っている。何よりも激しく労働者の生命と権利を奪い、家庭など生活のすべてを破壊している。資本は利潤追求のために非人間さを露わにしている。
 
 階級対立が激化するなかで、私たちは厳しいたたかいを余儀なくされた。資本が本格的に構えて攻撃してきたなかで、誰しもとまどい、恐さやアキラメを感じざるをえなかった。不安と動揺が生まれ、ともすれば運動の困難さを仲間に求め批判しがちにもなった。
 だが、私たちは厳しいたたかいのなかで成長し始めている。階級対立が生みだす自分の不安と動揺、怒りを率直に口にだす。階級対立が激化するなかで、誰しも労働者としてどう生きるのか、より深く考えざるをえないからであった。この二年間、私たちは本当に資本に鍛えられている。私たちの弱さを見つめ、それを強さに変えて、私たちのたたかいは力強くなっている。
 大会討論は、行革合理化の焦点となっている国鉄闘争を中心として、反行革統一闘争をどう作っていくかであった。
 
 官民問わず激しい首切り、権利破壊、賃下げ攻撃を全発言者が告発した。そして改めて自分の実態からのたたかう根拠の重要性が訴えられた。資本の全面攻撃をより早く体験した民間の同志からは、資本の合理化は人殺しであること、いかに家族まで人間らしく生きることを奪っているか、全生活を通して訴えられた。実態こそが、はねかえされても、ふみつけられても、たたかいに立ち上がらざるをえなくさせる根拠である。どちらがより早ぐ体験したかの違いはあるが、国鉄の同志をはじめとして公労協・公務員の同志の発言も、実態からの根拠を大切にして反撃に立ち上がり、立ちあがろうとするものであった。
 
 実態からのたたかう根拠といってもそれを確立するのは簡単ではないともいわれた。ひどい実態だからこそ逃げたいということも出された。実態をどう見るのか、本当に人間らしく働き生き続ける条件があるのか、社青同の班討論の重要性が訴えられた。そして、古典に学ぶ班学習が不可欠であることも明らかにされた。たたかいつづけるために、同志を支え合う班の団結が求められていることも明らかにされている。
 また、私たちは、大会討論と決意は、社青同だけの課題とは考えていない。私たちだけの財産に終わらせてはならない。杜会党、労働運動、全労働者の課題である。
 
 私たちだけでなぐ、すべての仲間が同じように労働者として生きるのか、資本について生きるのか苦悩している。すべての仲間が、階級対立の激化のるつぼになげこまれ、より深く生き方を考えさせられている。この仲間の立ち上がり、変化が報告された。
 私たちは、社青同に結集し、資本に学び、仲間に学び、占典に学ぼうとしているがゆえに、仲間より一日早く自覚することができる。一人ひとりが社青同の組織を大切にし、生命綱に自分がしていこうと訴えられた。財政は運動、組織と一体であり、「青年の声」が全国の仲間を結びつける思想的武器また宣伝・煽動の武器であることが確認しあえた。全同志の決意に広げていこう。同時に、「青年の声」を拡大し、仲間を社青同に組織しよう。人間らしく働き生き続けるために、仲間を組織し、ともにたたかっていこう。
 
 社青同の組織だけでなくあらゆる労働者の組餓の必要性が閥われている。一人の首切りも許さない労働運動、反行革統一闘争の中核たりうるように社会党・総評を強化しよう。階級対立は激化し、右傾化の流れも早まっているが、私たちはたんに批判に柊わるのではなく自分の回りに社会党と労働運動を作る決意を固めよう。
 この決意は、行革が生みだす客観的な反抗の拡大のなかで全労働者のものとならざるをえない。私たちは、実態から資本主義への怒りを強く自覚する。この思りを国鉄闘争を中心とする反行革統一闘争へ、この杜会とたたかう全労働者のものにするためにたたかい続ける。
 
 右、宣言する。
                                                          一九八四年十月二十八日
                                                            日本社会主義青年同盟
                                                            第二十回定期全国大会