文献・資料目次へ  表紙へ
 
 
           日本社会主義青年同盟第19回定期全国大会宣言
 
 
*1982年10月9日〜11日福島県福島市で開催された社青同19回大会の宣言。出典は『青年の声』1038号(1982年10月25日)。
                                       
 日本社会主義青年同盟第十九回定期全国大会は、代議員、傍聴者、現地要員二千百名の参加のもと、全国の同志の努力と現地福島地本の同志の奮闘によって立派に三日間の日程を終了し、成功したことを喜びあいたいと思います。とくに、右翼・官憲が一体となった大会妨害も、組織的行動によってはねのけることができました。
 「階段闘争路線をまなび、たたかい、組織しよう」のメインスローガンのもとに行われた大会は、この二年間を初めとした「生命と権利の再強化」のだたかいを総括し、次の一歩を全同志でふみ出す意思統一の場でした。この課題は、同志の大会討論のなかで率直に報告され、学びあわれ、大きな成果をうることができました。
 
 ある婦人は、「できるなら今の職場をやめたいと真剣に考えた」と発言しました。ここに象徴されるように、資本は長年にわたる「不況・赤字」攻撃を背景に、一人ひとりの労働者に対する孤立、分断攻撃を徹底し生産性向上、仕事優先の職場づくりを鋭くつきつけています。
 この攻撃に対し、同志も仲間も同じようにたじろぎ、迷い、悩みを経験しています。同時に、そこを逃げずに労働者の実態と資本の攻撃という階級対立のなかで討論し、克服していく努力が、この数年間、どっしりと地についたものを生み出しはじめていることが明らかになりました。一人の労働者として、人間らしく働き続け生き続けることの追求です。また、それを仲間と共に追求し、職場末端から労働組合運動の強化へ進んでいこうという血のにじむような努力です。こうした「小さな抵抗」が、全国でしっかり築かれはじめていることに、お互いに大変勇気づけられました。「よし、がんばろう」という決意をさらに強めることができました。
 
 そして、しっかりとした団結や抵抗へ行きついているところはまだ少数であるにしろ、「行政改革」攻撃や「人勧凍結」に示される資本の本性を露わにした攻撃は、広範な仲間のなかに、「資本への不満」と「たたかう団結」への期待を大量に生み出しはじめていることを、具体的に身のまわりでつかめるようになってきたことです。
 こうして、資本が作り出した自分と仲間のミゾやカベは、一つ、またひとつと崩され始めていると学びました。「反抗の増大」の法則性は、こうした大変な奮闘が重なりあって、まさに言葉ではなくて、生きた実態として学びあうことができはじめたと言えます。『青年の道』にあるとおり、私たちは広範な仲間と共に「反独占の水路」へと進むことができるし、社会主義青年同盟の意味のすばらしさを確認しあうことができました。
 
 このことは、社青同にとって、というだけでなく、すべての仲間たち、労働運動全体にとっての課題だといえます。労働者がこの資本主義杜会のもとで人間らしく働き続け生き続けていこうとすれば、たとえどんな困難はあっても、やはり団結し、資本に抵抗していくしかないということ、このことです。
 私たちのスローゲン「階級闘争論線をまなび、たたかい、組織しよう」は、いま着実に理論と共に生きた実践のなかで血となり肉となろうとしていることを確認しあえます。
 本大会の成果を、さらに深めあい、よりしっかりしたものにし、全国の同志のものにするために班活動の改善・強化、組織拡大、機関紙拡大をみんなで決意し、奮闘しようではありませんか。
 以上の決意を全体で確認しあい、大会宣言とします。
 
 一九八二年十月十一日
  日本社会主義青年同盟第十九回定期全国大会