社青同第三回全国大会宣言
*出典は『社青同』第98号(1963年2月5日)。宣言のまえに短い前段報道記事があり、大会の情況を簡潔に説明しているので、文末に附した。
私たちは、一月一九日から二一日までの三日間全国大会を開催し、全国の同志が職場や地域で闘ってきた成果をもちより、向う一年間のたたかいの諸方針について熱烈な討議をおこない、新たな決意をもって、同志的連帯を強化し、たたかう体制を確立することに成功しました。
いまや、日本独占資本と池田政府は、戦後一貫して反動支配階級がおしすすめてきた改憲−核武装への政治課題を具体的日程に上らせてきました。今年の秋には憲法調査会の答申案を内閣に提出する作業をいそいでいます。さらにかれらは、憲法改悪の前段の政治日程として、三月調印をめざして日韓会談妥結をいそぎ、新たな帝国主義的植民地支配の政策をおしすすめています。このことは、あきらかにアジアと世界の平和に反対する日米安保体制の具体化であり、平和を愛するわが国と世界の全人民にたいする挑戦であります。とりわけ、かれらの攻撃のホコ先は、職場や地域でたたかっている労働者階級に向けられています。
さらに日本独占資本は、炭鉱労働者七万五千人首切りにあらわれているように、合理化政策を急ピッチでおしすすめています。かれら支配者階級の合理化攻勢は日ましにそのはげしさを加えています。
私たちは、敵の反動支配のかこくな攻撃、憲法改悪阻止を頂点として、日韓会談粉砕と春闘を結合させて、安保・三池の闘いを上まわる巨大な闘争に発展させながら、粉砕しなければなりません。
事態はまさに重大であります。昨年のキューバ問題に集中的にあらわれた核戦争の危機は、いぜんとしてさっておりません。アメリカを先頭とする世界帝国主義の戦争への内在的な衝動は、ソビエトをはじめとする社会主義諸国との軍事的な対立をよびおこし、世界の緊張激化の要因となっています。
まさにわが国内の帝国主義者の攻撃は、平和と民主主義を求めてやまない、労働者階級を中心とする全人民に加えられています。
しかし、平和と民主主義を愛する労働者階級と全人民は、このような敵の攻撃にたいして、あらゆる職場と地域で、また世界のいたるところで、はげしいたたかいを展開しています。さらに、このような労働者階級を中核とする全人民は、たたかいの中で日ましにその連帯をつよめ、敵に対して、巨大な力で抵抗し、反撃し、さらにかれらの孤立化に成功しつつあります。
私たち日本社会主義青年同盟はこのような歴史における重大な転かんの中で、反独占−社会主義の旗を高くかかげてたたかうことによって、労働者階級の解放と、世界の平和実現の任務をはたそうとすることをかぎりなく光栄に思います。
全国の同志諸君!
全国の青年学生のみなさん!
私たちは全労働者階級の闘いのなかで、重要な階級的任務を自覚し、当面する日韓会談粉砕、政転闘争の勝利、憲法改悪阻止、憲法完全実施のたたかいをすべての青年諸君とともにたたかいぬくことを誓います。
新たな決意をもって、第三回全国大会で決定された方針を、工場で、町で、村で着実に実践し、強大な同盟の建設に、全力をあげてとりくみます。
第三回全国大会の成功万歳!
全日本、全世界の青年学生の連帯万歳!
一九六三年一月二一日
日本社会主義青年同盟第三回全国大会
●前段報道
同盟第三回全国大会は、一月十九日から二十一日の三日間、東京駅八重洲口にある国鉄労働会館で全国各地の同盟から一六〇名の代議員、一〇〇名の傍聴者をあつめてひらかれた。大会は激烈な討論に終始し、とくに、憲法闘争、平和運動、同盟組織路線としての大衆化路線に集中した。なかでも“大衆化路線”についてはそれがいかに同盟活動のなかで実践されたかをめぐって、活動の経験にふまえた討論が組織され、さらにこのなかで同盟中央の指導性をいかに高めてくかが討論のなかで深められた。大衆化路線は、それが独占の多様な攻撃にさらされている生産点や地域の青年を、攻撃の多様性に対応する多様な活動の展開によって、青年をわれわれの側に組織しようとする組織路線であることが、満場一致であらためて確認された。その意味で、同盟第三回大会は大衆化路線をゆるぎないものとして確立し、その定着化をさらにすすめていくことになった。