政府・独占資本は、搾取を強化するため、競争原理の導入や労働強化を目的とした規制緩和を次々に打ち出している。社会全体で進められる体制的合理化は、分社化・子会社化、民営化・委託化など、様々な手法で労働者階級への攻撃を続けている。労働者の非正規雇用への置換えもとどまる気配はなく、労働者間に差別と分断をもたらす様々な競争施策が、間断なく労働者階級にもたらされている。
本大会においても、限界を超えた合理化がもたらす職場の繁忙や経営のツケを労働者へ転嫁する搾取の実態が明らかとなった。職員へのノルマと自爆を前提に経営を成り立たせる農協職場、運転士確保の見込みもないままの市営バス事業受注により残業・公休出勤ありきの働き方を強いられる私鉄職場、立場の弱い委託労働者や非正規雇用への転換を進める公営競技や郵政職場、人員不足がもたらす一人入山により遭難者が相次ぐ国有林野職場、採用抑制の反動により職場に反目と繁忙が持ち込まれた自治体職場など、政府・独占資本の生き残りをかけた労働者へのさらなる搾取の強化は、あらゆる職場に及んでいることが報告されている。
そして職場では、資本に植えつけられた仕事優先の意識と責任感によって、自らの働き方をギリギリの状態に追い込む状況がっくり出されてきた。労働者は孤立化・孤独化し、本来、最も優先されるべき労働者の生活や安全が非効率で邪魔なものとして後方へ追いやられ、効率的に働こうとする意識によって、自らの健康や生命までをも奪われかねない状況へと労働者が追い込まれている。仕事ができる・できないでしか仲間を評価できない状況がっくり出され、追い詰められた労働者は、本来駆け込み寺となるべき労働組合の役割や存在、可能性に気付けないまま、離職や自死までも含む自己解決を迫られている。一方で、労働者を組織するべき労働組合は、自己解決を意識せざるを得ない労働者の状態がっくり出されていることにより、これまでの労働運動の常識が通じない壁にぶつかっている。
困難な状況にあっても、仕事ができる・できないことや、正規・非正規の違いによって分け隔てられた仲間や自らが纏う強固な鎧を、主体的な関わりによって一枚ずつ剥がし、労働者の本音に到達しようとする同志たちの誠実で粘り強いたたかいにまなび合った。そして、社青同の生命線である共闘運動において、ありのままの青年の状態や気分を掴む努力と実態交流を起点とした学習活動の実践から、この矛盾した社会を変革したいと意識する青年の成長とともに、学習会を組織する同盟員自らの学習の強化を勝ち取っている。
我々のたたかいは、資本主義から生み出される「矛盾」を職場・地域から告発し、階級闘争を組織するところにこそある。反撃は、バラバラに存在する仲間の意識を統一する学習と交流から組織される。今日、この場からそのたたかいの先頭に立つ決意を固め、自信と確信を持って、新たな一歩を踏み出そう!
社青同の組織建設と運動強化に向け、科学的社会主義にまなび、直面する様々なぶつかりを持ち寄ることのできる班・委員会活動を構築し、古典・資本・仲間にまなぶ実践を強化しよう!
2018年10月21日 社青同第37回全国大会参加者一同
2018年10月19日〜21日に開催された社青同第37回全国大会の宣言。『青年の声』2420号(2018年11月5日号)掲載。