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社青同第四回大会宣言
 *運動方針案が修正され、改憲阻止・反合理化の基調を決定し、構造改革派系執行部が総辞職して左派系執行部が選出された歴史的な大会。『社青同』No.136(昭和39年2月25日)掲載。ここでの出典は『青年の声』縮刷版No.1・p510掲載のもの。[ ]は引用者 
 
私たちは二月八日から十一日までの四日間第四回全国大会を開催し、全国の同盟員が職場や地域でたたかってきた成果をもちより、この一年間の闘いの諸方針を決定し、ここに新たな決意をかため、全同盟員の連帯を強化し、闘う体制を確立いたしました。

 いまや、日本独占資本と池田内閣は、戦後一貫して進めて来た反動支配体制の最後の総仕上げとして、あらたな行政権強化として、また帝国主義への道として憲法改悪を日程にのぼらせて来ました。そうして、来年八月二十日ごろには憲法調査会は改憲のための答申案を提出しようとしています。

 この改憲をおこなうにあたって一方においては職場に厳しい合理化の攻撃がおしよせてきています。計画的かつ功妙にすすめられている現在の合理化攻撃は、あるときは甘いムードで、あるときは強力な弾圧によって労働者の組織をつぶし労働者の階級意識をうばっています。これらは職場における体制的な合理化としてうけとめなければなりません。
  そうして、このような攻撃を中心とし一方においては日韓会談をすすめ、新な市場をもとめて日本独占は行動を開始しています。

 F一〇五Dの配備、原子力潜水艦寄港など、日本独占資本の核武装化への道を急ピッチにすすめています。

 事態はまさに重大であります。国際的にも、アメリカを先頭とする帝国主義者の排[挑の誤植か]発は、日を追ってはげしく南ヴェトナムで、パナマで、新たな戦争の危機を生みだしています。日本独占もまたこの国際的な戦争危機の一端をかつぎ、自由主義国の三本の柱の一つであることを宣伝してやっきとなっています。

 しかし、このような支配者の攻撃に対して労働者はだまっていません。いま各地で職制の支配と、苦しい労働条件のなかから合理化に反対し、権利闘争、生活向上を求めて労働者や農民は立ち上がりわれわれの呼びかけを待っています。

 全国の同志諸君!
 全国の青年学生の仲間のみなさん!

 われわれは、全労働者階級のたたかいのなかで、重要な階級的任務を自覚するとともに、その先頭に立ってたたかいます。改憲阻止、反合理化闘争を軸として春闘をかちぬき、原潜阻止、F一〇五D配備反対、日韓会談反対のために全国の労働者、青年、婦人、学生とともにたたかいぬくことを誓います。

 新たな決意とはげしい意欲をもって、第四回全国大会で決定された方針をつらぬき、生産点で、地域で、強大な同盟をつくり、全国の青年、婦人、学生の期待にこたえることを宣言します。

 全国の仲間のみなさん、改憲阻止、反合理化闘争の基調の下に団結しよう。
 第四回全国大会万才!
 全日本、全世界の青年学生の連帯万才!

  一九六四年二月十一日
  日本社会主義青年同盟
   第四回全国大会
附: 改憲阻止・反合理化の基調(第四回大会議案修正案)
*出典は日本社会党結党四十周年記念出版『資料日本社会党四十年史』(日本社会党中央本部 一九八六.七)収録「社青同第四回全国大会についての報告」。掲載にあたって、『青年の声』縮刷版No1収録「第四回全国大会決定集」の該当部分(p823〜p824)を参照した。「報告」では、修正案提案者が東京地本・樋口圭之助代議員、山崎耕一郎代議員であることが記されている。

 〈闘いの基調〉改憲阻止・反合理化の闘いを前進させよう

(1) 「我々の闘いの基調は「改憲阻止・反合理化」である」
 情勢分析で明らかなように、現在の日本独占の攻撃は、労働者階級に対する体制的な合理化を中心にすすめられている。一方では、労働者階級に対してはあらゆる角度からの攻撃によって、その人間性を奪いつつ、独占の利潤を最大限に確保するための職場秩序をつくり、他方では、反動立法、行政権強化、軍事力の増強、海外進出によって帝国主義的支配体制を確立しようとしている。そして、その集約点として憲法改悪によって支配体制の一応の完成が当面の目標とされている。政府・独占の動きは、具体的には個々の政策あるいは行動として現れながらも、その本質において、すべて改憲への道につうじているといえる。つまり、彼等の攻撃が全面的な合理化、及びその政治的集約としての改憲を基調としてすすめられているのである。
 計画的かつ巧妙にすすめられている現在の合理化攻撃は、あるときは甘いムードで、あるときは強力な一撃で労働者の組織をつぶし、労働者の階級意識をうばいつつある。この合理化攻撃に対して、有効な反撃が全国的な闘いとして組織されないならば、我々の活動の基盤すら破壊されるであろう。
 また、本来ブルジョア憲法でありながら、制定の経過から、民主的・平和的な条項(それがブルジョア的な平和と民主主義であることはいうまでもない)を明確にした現憲法は、帝国主義間競争に勝ちぬくべく国内体制を整えようとしている日本独占にとって、目の上のコブとなっている。ことに市場・資源等において他の帝国主義諸国におとる日本資本主義は、その弱さをおぎなうために、諸外国以上に強固な支配体制を必要としており、そのことは、より反動的な法体系(憲法)を求めているのである。もしこの憲法が合理化による労働運動のほねぬきと権利のはくだつ、行政権力の拡大による官僚機構の強化、自衛隊の強大化等のなしくずし改憲の頂点として改悪されるならば、日本の階級闘争は重大な後退をよぎなくされるであろう。
 したがって、独占の攻撃に対する労働者階級の反撃の基調もまた「改憲阻止・反合理化」でなければならない。とりわけ、安保・三池の闘い以来後退を続ける日本の労働運動のなかで、その突破口をきり開くべき光栄ある任務を負った我が社青同は、その基調を全労働者の運動のなかに明確にすべきである。現在の混迷した労働運動のなかで、行くべき道にまよい、闘いの方向を求めている多数の活動家の期待にこたえるべき道は、それ以外にはない。

(2)「現段階の改憲阻止闘争」
 昨年の大会において白熱した議論がなされた改憲阻止闘争は、その後一年間、全国の同志の献身的努力によって力強い前進をとげた。しかし、それは、労働運動上部の主流をしめつつある右翼的傾向と我々自身の主体的力量の不足のため、まだ、全労働者のなかに明確な課題として示されていない。また同盟内部においても、種々の異った意見があって、統一した展望は明らかにされていない。ここでもう一度現段階の闘いの性格を明らかにしよう。
 改憲阻止闘争は現時点では三つの内容に分類される。
 第一には、改憲の危機およびその本質(独占の意図と人民にもたらす影響)をあらゆる場で徹底的にバクロすることである。闘う労働者の中核である社青同は、日常不断の精力的な教宣とオルグ活動によって、改憲阻止闘争の意義を一人でも多くの労働者に訴えなければならない。支配者の行動がすべて改憲への動きにつながっている以上、我々は、個々の具体的な闘いの中から政治的課題をひきだし、改憲阻止闘争の意義を明らかにしなければならない。
 第二には、改憲をめざす敵の作業(憲法調査会の動きや、憲法を無視あるいは曲解した反動立法や基本的人権の侵害、自衛隊の核武装等のなしくずし的改憲)に一つ一つ反撃を加え、改憲の準備作業をチェックすることである。
 第三には、このことが極めて重要なことであるが、改憲阻止闘争を闘いぬける組織的な保証をどう準備するかということである。とくにそれは闘いの中心部隊である労働者階級のなかに、そうした改憲阻止を闘いぬける拠点をどのように日常的につくっていくのかということである。
 つまり、同盟の日常的班活動としての改憲阻止闘争とはなにかということである。

(3)「改憲阻止の力は、何よりも反合理化闘争のなかで得られる。反合理化長期抵抗路線を確立しよう」
 さきにふれたように、現在の敵の具体的な攻撃は、主として体制的な合理化として行なわれている。そして、現在の合理化の特徴は単に 機械の導入や首切り、配転、労働強化等にあるばかりでなく、非常に 巧妙に、あらゆる手段を使って労働者を資本の側に組織し、機械の附属物、資本の奴隷に化そうとするところにある。従って、もしこの合理化攻勢に労働者階級が抵抗しえずに後退をつづけ違憲体制が職場に確立するならば、もはや憲法闘争は、問題にすらならなくなる危険がある。
 だから、現時点における改憲阻止闘争の主要な課題は、職場での改憲攻撃ともいうべき合理化攻撃に真に抵抗し、改憲阻止が闘えるような思想に武装された労働者の組織力を強めることが肝じんである。とくに、敵の攻撃が極めて厳しい時、この攻撃をさけていて、そのことが達成されないことは自明である。
 合理化は、具体的には様々な形をとって現われるが、その本質を簡単にいえば、より少ない資本で、より多くの利潤をあげること、つまり資本主義的な能率向上にともなう諸作業である。そして、資本主義社会で能率向上が要求されれば、必ず労働条件の悪化と、それに反抗する労働者の弾圧と懐柔がともなう。しかも、それは陰に陽に、あらゆる権力を動員して日常的に行なわれる。
 だから我々は、敵の攻撃の本質をいちはやくみつけ、一つ一つの攻撃に具体的に抵抗していかなければならない。敵の攻撃が計画的に行なわれている以上、一歩の後退は百歩の後退に通じるだろう。逆に、一歩の後退をこらえつつ組織を強化することは、反撃への展望を切り開くだろう。
 攻撃に対しては、一歩もゆずらずに抵抗していくこと。職場のなかで不満や要求を組織しながら、生産点て職制を通じて資本と対決すること、これがわれわれの基本的なかまえである。
 このような性格をもつ反合理化闘争は、目先の利害につられる物取り主義では前進できない。敵は長期の展望をもって巧妙にせめてくるからである。又、政策を対置して敵の譲歩をもとめても、それは闘いの力を弱めることにしかならない。なぜなら、たとえいくらかの譲歩をかちとったとしても、そのことによって、攻撃の本質がぼやかされれば、大衆のエネルギーはおとろえ、結局は敵のペースにはまってしまうからである。
 反合理化闘争を闘うためには、目先の利害にとらわれずに、どんな困難にも耐えぬく意志をもった活動家が、ねばり強い抵抗闘争を組織する以外にない。そして、ただ個々の闘争の戦術を強化するだけでなく、長期的な展望を持たねばならない。資本主義の打倒を信じ、そのために献身的に闘うことを誓った活動家が、組織強化のための全体的かつ長期的な展望をもって抵抗闘争を続けなければならない。そして闘いの中で我々白身が、資本主義の矛盾をガッチリと体で受けとめるとともに、周囲の青年にもくりかえし宣伝し、政治意識にめざめた活動家を一人でも多くつくりあげることが重要である。

(4)「すべての力を改憲阻止戦線に結集しよう」
 以上のべたように、我々の闘いの基調は改憲阻止であり、その中心的な課題としての反合理化闘争である。それゆえに、我々は今後一年間のすべての闘いをこの基調のもとに位置づけ、すべての力を改憲阻止戦線へ結集するよう努力しなければならない。
 日本帝国主義の海外侵略である日韓会談に反対する闘い、労働者の生活と権利を守る労働組合の諸闘争、日本独占が反共軍事ブロックの砦として戦争勢力の中核となることに反対し幅広い国民の支持を結集する平和運動、独占奉仕の農業政策に悩む農民の闘い、資本によって組織されようとしている労働者を我々の側にとり返す職場サークルの活動等々、これらの一見バラバラに見える諸闘争は、我々にとっては個々別々の闘争ではなく、改憲を頂点とする敵の総攻撃に対する、労働者の総反撃の一環としてとらえ得る。
 そしてこれらの、それ自身としては独自の闘争として展開される諸闘争を、一つの巨大な運動の流れ、改憲阻止・反合理化の闘いに結合させるものは、それにみあった組織的体制と統一行動である。
 すべての闘いを改憲阻止闘争へと発展させる改憲阻止青学共闘、その行動部隊としての行動委員会、その中核として明確に意志統一された社青同の強化拡大、これらの組織体制を闘いのなかで確立することこそが、改憲阻止闘争の勝利を保証するであろう。
 もちろん、闘いの組織は一朝一夕にできるものではない。また、安易な組織づくりは闘いを後退させる場合すらある。しかし、全同盟の真剣な討論と献身的な行動、およびそれに支えられた強力な指導体制が確立されるならば、我々にとって不可能なことではない。混迷を続ける労働運動に新鮮な突破口をきりひらくべく、改憲阻止・反合理化の基調を固く意志統一し、強力な改憲阻止戦線を我々自身の手できづきあげよう。