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 社会主義青年同盟をつくろう

*一九五九年十月開催の日本社会党第十六回大会で決定された機構改革案に「十六歳から二五歳までの青年男女によって党の外郭団体として青年同盟を設ける」という部分があり、それを受けて日本社会主義青年同盟準備委員会が社会党青年部などによつて作られた。「社会主義青年同盟をつくろう」はその呼びかけ文。おりからの安保、三池闘争の中で正式結成以前から社青同の同盟旗が翻り、各地で活動家が組織され、十月の正式結成大会へとつながっていく。出典は『社青同』第一号(日本社会主義青年同盟準備委員会 1960年3月10日)。一部に日本語として乱れた表現があるが、そのままにした。
 
 いたるところの職場、地域、学園に社会主義青年同盟を!!
すべての職場、地域、学園の青年活動家は社会主義青年同盟へ!!
 
職場で地域で、農村で、漁村で、そして学園で、平和な、希望のある社会を作るために、生活と権利を守るために斗っている青年婦人のみなさん!!
 私たちは、いたるところで斗っている青年婦人活動家の皆さんと共に、活動家の団結をはかり、青年のたたかいのとりでとしての社会主義青年同盟を建設することを心から呼びかけます。
 
 日本独占資本とその政府岸内閣は、日本の帝国主義的復活と強化をめざし、ファッショ的政策を次々と打ち出し、特にその攻撃のホコ先を、職場斗争を基礎とし立ち上ろうとしている職場の先進的、積極的な青年活動家に対して向けて来ています。
 特に「アメとムチ」の政策をたくみに使いわけ、青年を骨抜きにし、独占資本のおもいのままに働く青年に育てあげよりとする日本独占資本の青年政策を前にして、バラバラの状態で、各個撃破される危険にさらされている青年活動家のたたかいを助け、はげまし、団結させることは何よりも大切なことです。 いま党職場や地域でのすべての活動を支えているのは、無党派の活動家たちです。この政党に所属して居らない活動家達は、ここ四五年来の平和運動、文化、サークル運動、そして何よりも労働運動のたかまりの中で成長し、政治的にも一定の水準をもっているにもかかわらず、敵の攻撃が多様になり、政治的に鋭さを増しており、どのようなたたかいであっても、職場の末端まで、更に家庭までを支配している日本独占資本の搾取と抑圧の体制とぶち当ることなしには勝利を得ることができない政治段階を迎えている現在、いまのままでは青年大衆、更に、労働者、人民に対して指導の方向を明らかにするうえで、かなり困難な状態におかれています。
 
 職場においても、農漁村、学園においても、そして、平和運動においても、日本独占資本の支配のしくみを系統的にバクロすること独占に対決する統一政策を明らかに示すことなしには斗うことはできません。
 それ故にこそ、私たちは活動家に対して、それぞれの条件に見あう、たたかいかた、そして、統一要求、統一政策を見つけだし、進んだ経験をいち早く全体のものにし、おくれた部分を、全体の力をあわせる中で克服し、活動家の成長をたすけ活動家の大同団結によって日本独占資本に対決する青年の強大な戦線をつくりあげることができる指導力をもった青年同盟がいまこそ必要だと考えるのです。
 
 そのような青年活動家の政治的結集体が、いま全国津々浦々で組織され、発展強化されている日本社会主義青年同盟です。
 日本社会主義青年同盟は、今、すべての青年の課題となっている反独占、社会主義社会の実現を中心とする綱領のもとにすべての青年活動家の結集を呼びかけています。
 
 職場、地域、農漁村、学園のすべての活動家のみなさん、日本社会主義青年同盟に結集し、いたるところに、社会主義青年同盟を建設し青年婦人の生活と権利を守り、平和と民主主義を守り、日本の完全独立と、社会主義社会の実現のために固く手を結んで前進しましょう。
 

日本社会主義青年同盟綱領 (案)
一、わたくしたちは、日本独占資本の帝国主義的復活強化とたたかいい対米従属に反対し、社会主義社会実現のためにたたかいます。
一、わたくしたちは、平和と中立をかちとり、民主主義をもとにした憲法をまもり、その完全な実施をもとめてたたかいます。
一、わたくしたちは、青年の生活をゆたかにし、文化的、社会的要求をかちとるためにたたかいます。
一、わたくしたちは、青年運動の附級的統一をはかるため、そのにない手を結集し、全民主勢力の中核となってたたかいます。
一、わたくしたちは、完全軍縮と民族の解放、社会主義の実現をめざしている世界の青年のたたかいを支持し、ともにたたかいます。
一、わたくしたちは、社会主義の理論を学び、自らの向上をもとめて団結し、行動します。