社青同第35回全国大会宣言
*2014年10月17日から19日にかけて、東京・林野会館で開催された社青同第35回定期全国大会の宣言。出典は『青年の声』第2324号(2014年11月3日)
独占資本の生き残りをかけた合理化によって、資本の側に莫大な富が積み重なり、他方の労働者には貧困・困窮が押し付けられている。窮乏化法則は冷徹に職場・労働を貫徹し、搾取は強化され、独占資本の思想攻撃も強められている。
職場では同盟員自身も生き残るための努力と選択が迫られ、戸惑いと不安のなかに置かれている。働き続けることさえ困難な状況の下で、私たちの運動は萎縮・後退を余儀なくされ、社青同の存在意義も問われている。
そのようななかで、社青同第35回定期全国大会は開催された。
討論では、仕事は自分自身で完結することを意識し求められるなかで、ともに働く同僚を、人柄ではなく、仕事ができる・できないで見て向き合っている状態が特徴的に報告された。「職場のミスを仕事の遅い上司のせいにした」「できない人は辞めてほしい」といった反応・気分が交流されている。背景に、複雑な勤務形態や多すぎる仕事の負担があり、ミスが起こりやすい明らかな矛盾のなかにいると認識しつつもなお、感情的に仲間に目が向いてしまう状態が、企業・産別を超えて共通して報告された。その具体的な現れとして、非正規労働者を「補助労働力」と見下す郵政職場や、中小民間企業で「仲間と話そうと思えない」同盟員の気分・状態が明らかになっている。同時に、現場業務の外注化が進められ、実質的な職種転換を強いられたなかで、事務作業に遅れが生じる過程から、「自分が悪いと思ってしまう。辞めたい。職場・社会のことを考えられない」と思い詰めている同志の状態も明らかになった。
そうした現実に直面するなかで、自治体で賃金削減反対のたたかいに多くの仲間の結集が見られながらも、組合役員を担う同志が「組合は仕事のできない人だけを守っている」という本音を持っているなど、労働運動そのものでは根本的な解決に至れない事態にあることも報告されている。
一方で、職場での自らの置かれようや働かされ方に対し、このままで良いのかを班会で考え、仲間と関わろうとする社青同としての実践も、全国の同志からまなぶことができた。
青年共闘では「交流・討論の先はどうするのか?」と率直な疑問を寄せる民間労組青年部の一方で、出会った同志の学習会に参加する青年の姿が見られ、仲間の置かれようの共有から社会を変えたいという青年が加盟している。そうした成果がありながら、少なくない同志は共闘運動を担うことに負担感を持っている。
こうした運動や職場の状態の反映として、危機的な組織・財政の現状がある。改めて社青同で何をやっていくのかが連動した実践として問われつつ、一方でそのことが考えられない、見えてこないといったぶつかりあいも報告された。その姿そのものと、そう至らせる職場の事実を、班・委員会を通して考え合わないと、その先の展望は生まれないことが集約されている。
合理化が進行するなかで、自分自身のぶつかりあいを社会の矛盾としてとらえられる組織つくりこそが、私たち全国社青同の課題であり、そこには古典学習・機関紙活動が欠かせない。
職場・社会の事実をまなべる醍醐味と労働者の人間らしさの追求が、社青同のかけがえのない強みだ。現実をどうとらえ、労働者として何ができるかを絶えず考えられる、日々成長できる唯一の青年組織だ。このことを同志全員で確認しようではないか。
直面している矛盾は、青年や新しい同志に社青同への期待を抱かせ、その訴えに私たちが学習と交流で応えるよう求めている。幾多の困難さがあることは分かりきっている。だからこそ、労働者の思い、苦労、奮闘を個人のものにさせない団結を勝ち取るために、同志の成長や小さな成果をいつも互いに見出す決意をたずさえ、今日ここから新たに前進しよう。
社青同の組織建設と運動強化に向け、班・委員会を活動の柱に古典・資本・仲間にまなぶ実践を強化しよう!
「反独占・社会主義」の旗の下に結集し、科学的社会主義をまなび、たたかい、大胆に青年を組織しよう!
以上、宣言する。
2014年10月19日
日本社会主義青年同盟第35回定期全国大会