社青同第34回全国大会宣言
*2012年10月6日−8日に東京・全林野会館で開催された社青同第34回大会の宣言。出典は『青年の声』第2275号(2012年10月22日)
政府・独占資本は、搾取を強化するため、さらなる競争や労働強化を進める規制緩和策を次々に打ち出している。官民を問わず社会全体で進められる体制的合理化は、分社化や子会社化、民営化、民間委託など様々な手法で労働者への攻撃を続けている。
資本・経営側の攻撃はそれだけに止まらない。労働者を正規雇用から非正規雇用に置き換え、労働者間に差別と分断をもたらす様々な競争施策を取り入れ、総額人件費抑制や分限免職、首切りなど、その立場を利用した横暴があたり前のごとく行われている。
職場では退職者不補充を理由に新規採用が抑制され、個人にかかる業務量の増大により精神疾患や長期病休に陥るなど搾取が強化され続けている。また、、非正規雇用の労働者にも、正規雇用の労働者と同じような働き方と責任が押し付けられている。
今大会では、そうした職場状況の下での同盟員の様々な苦悩やたたかいが交流された。農協職場においては、本来なら農家の作業や経営を助けるはずが、事業を金融へと移行し、家電・宝石・貴金属など、農家が求めていない商品を販売し、その施策が農家の経営や生活を圧迫している。郵政職場では、到底さばくことのできないような量の年賀はがきやゆうパックのノルマが課せられ、結果として労働者が金券ショップに持ち込んだり、自らが購入して「自爆」している実態が出されている。また、私鉄職場においては、採算が取れない路線はたとえ住民からのニーズがあっても充分な説明責任も果たさないまま路線が廃止されている。合理化の結果、仕事ができない仲間に目が向けられ、人員削減を労働者や同盟員自身が肯定せざるを得ないなかでの苦悩や、生き残りをかけて「自爆してもノルマさえクリアできれば職場に居場所がある」「職場にあの人さえいなければ」「会社あってこその労働者だ」という意識がつくられ、社青同の組織内でさえ十分な討論や総括が行えていない状況も明らかになった。
こうした状況下でも、学習・交流を積み重ね、仲間と関わり、社青同の隊列に新たに加わる青年の姿も報告されている。私たちのたたかいは、資本主義から生み出された、「矛盾」を職場・地域から告発し、階級闘争に結び付けなければならない。職場・産別を超えた労働者間の交流や、雇用体形の垣根を越えることが容易ではないことも、一人ひとりの同盟員が今大会の討論を通じてまなび、交流してきた。まずは、大会に参加した同盟員が、職場・地域に戻り、仲間に声をかけることから次の一歩を踏み出そう。そして、そこでつかんだ「ありのままの事実」を班・支部・地本の討論に持ち寄り、社会変革に向け、私たちの同盟の総力をあげ、たたかおう。
以上、宣言する。
2012年10月8日
社青同第34回定期全国大会